若手社員
プロジェクト
珍道中
Case.4 -「仕事ってどうやって進めんの?」
新卒1年目が『仕事の基礎・基本』を学んでいく話
このブログを読むと、こんなことが分かる!
①サンケイエンジニアリング1年目の動き方、働き方
②サンケイエンジニアリングで学べる事、身につけられること
③サンケイエンジニアリング流の育成方法
ー主人公
2年目 経営企画室
大学では箱根駅伝を目指し、陸上中心の生活でした。
大学院ではスポーツ科学を専攻し、
走るとキツくなるメカニズムを研究。
このお話は2024年4月で社会人2年目になった私が、
製造業のサンケイエンジニアリングに入社して、
どんな壁にぶち当たったのか?
そして壁をどう乗り越えたのか?
そんなことがわかる話です。
ー登場人物
Iさんの上司
Iさんが入社してからの教育(共育)担当!
これまでの奮闘や成長を見守ってきました。
T先輩
4年目 経営企画室
Iさんの頼りになる先輩!
今回はインタビュアーとして登場!
Iさん
ー1年生だからこそ、苦手な仕事に挑戦!?
無事社会人1年目が終わり、2年目がスタートしました。
サンケイエンジニアリングでの1年目を振り返ってみて、どうでした?
T先輩
採用チームで仕事をしていたのですが、
そのほとんどが苦手な仕事だったので....
正直、しんどい事が多い1年でした。
Iさん
よく困った顔してたもんね。
ちなみにIさんが「得意な仕事」と「苦手な仕事」って、
具体的にはどんなものなんですか?
T先輩
そうですね...
2か月間、弊社の工場で製品加工研修を受けたのですが、
加工のようなアクションに対しての結果がわかりやすい、
「答えが見える仕事」は得意だ!と感じました。
Iさん
得意な仕事(答えが見える仕事)
この仕事は
任せろ!!
アクションを起こす
〇〇mm
切削刃を動かすぞ!
結果が明確にわかる
外径が〇〇mm
太くなったぞ!
修正しやすい!
アウトプットが出る
修正
完成
一方で、
アクションに対しての結果がバラバラな仕事。
いわば「答えを創る仕事」は苦手ですね。
Iさん
ダメだ・・
帰りたい。。
苦手な仕事(答えを創る仕事)
アクションを起こす
学生さんへの文章
○○を変えてみよう
人によって反応は様々
(効果不明な場合も)
OK
どうすれば...?
アウトプットが出ない
・・・無理だ
無視
効果なし!
Iさん
新卒採用の仕事は、
・達成の基準や、わかりやすいフィードバックがない。
・アウトプットも見えずらい。
「答えを創る仕事」がほとんどでした。
なので、アウトプットに向けた道筋が全く立てられず、
本当に悩んじゃってました。(笑)
結構、深刻ですね。
T先輩
そうですね(笑)
当時は、「どの手段が正しいですか」と上司に訊きに
行っては、「正解を探すな」と突き返されてました。
「上司の言ってる事がわかんねぇ」って
先輩たちにブーブー言いながら仕事してました。(笑)
今思うと、ゴールにたどり着くことができれば
実はどんな「手段」「行動」でも良いのですが、
当時の自分には気づけませんでした。
Iさん
Iさんとのインタビューを受けて、
T先輩は上司に真意を確認することに
なぜ、Iさんに苦手な仕事を任せたんですか?
T先輩
彼の長所をより伸ばしていくためです。
上司
どういうことですか?
T先輩
採用試験と研修期間を通じて、
彼が製品の加工が得意であることは認識していました。
そして、本人が製造の現場で
働きたいと思っている事も知っていました。
上司
本人、「加工やりたい!!」って凄い
アピールしてましたもんね(笑)
T先輩
でも、その段階で製造現場に送り出してはダメなんです。指示通りに製品を作るだけの、
ただの作業員になってしまいます。
今後、彼が製造現場で思う存分活躍していくためには、
「仕事の基礎・基本」を身につけ、
1人でも正しく仕事を進められる、
初挑戦の仕事でも順調に進められる、
ようになってもらう必要がありました。
上司
コンプ君
コンタクトプローブ君
オリジナルアニメ
仕事の基礎・基本とは?
サンケイエンジニアリングでは
仕事を進めるために必要な「思考と行動の型」を
こう呼んでいるよ!
新入社員は、様々な仕事を通じて
この「型」を身につけていくのです!
これが身につけば、経験したことのない仕事でも、
どう考え、どう行動すればいいのか?がわかり、
着実に成果を出すことができるんだ!
なるほど。
でも「仕事の基礎・基本」を身につける為に、
得意な仕事で教育を行うのではいけないんですか?
T先輩
もちろんその方法でも教育はできます。
ただし、
得意な仕事で教育をするのは少し難しい点もあります
それは、
正しく仕事を進めなくても成果が出せてしまうことです。
上司
得意な仕事
苦手な仕事
仕事の基礎・基本に忠実
仕事の基礎・基本をやっていない
仕事の基礎・基本に忠実
仕事の基礎・基本をやっていない
成功
なぜか成功
成功
失敗
「仕事の基礎・基本」が
定着したのか不明
育っているのか?
「仕事の基礎・基本」が
定着したのか判定できる
成長してる!
なので今回は、
教育的な観点から“あえて”苦手な仕事を任せました。
上司
苦手なプロジェクトを任された、Iさん。
彼はいったいどのような壁にぶつかり、どのように乗り越え、
そしてどうやって「仕事の基礎・基本」を身につけたのか?
その様子をみてみましょう!!
ー「も~、どうすりゃいいんだよ…」
Iさんがぶつかった壁!
第一話:
「あれ?コミュニケーション取れてなくね?」
新卒採用向けに、PR動画を創ろうと思うんだけど、
Iくん、プロジェクトリーダーやってみないか?
社長
仕事を甘く見ていた私は、
おもろそうですね! やります!
Iさん
と、軽い返事をしていました。
しかし、いざ仕事が開始してみると・・・
あたふた
ドタバタ
撮影会社との打合せ
下見の立ち合い
出演者への連絡
社内向けアナウンス
と、山のようなタスクが・・・
行き当たりばったりで、何とか撮影日までこぎつけました。
おねがいだ~~
何事もなく
終わってくれ!!
(神頼み)
しかし、祈り虚しく事件は起こりました。
事件① 通らないで、って言ったハズなのに…
これは撮影中の出来事...
いい感じ!
ドドドドドド
通るぜい!!
・・・
もう一回撮り直しましょう
あれ???
え?なんで通ったの?
撮影中って連絡したのに?
まだまだトラブルは続きます。
事件② そこまで考えていなかった…
チャット来た、なんだろ
本社エントランスでの撮影中....
チャットの送り主は、営業チームのYさん
帰り道がなくて、
帰れないんですが。。。
Yさん
ふさがった出口
帰り道がない
社員達
ゲゲゲ--
どうしよ、出口ふさがってる...
撮影中だし、やばい...
連絡してなかったな
他にも、社内アナウンスや、各部署との連携でたびたび失敗。
何とかやり切ったものの、撮影の2日間は心身ともにくたびれ切っていました。
第二話: 「なぜだ!!文章が書けないッ!!」
採用活動では、会社から学生さんへオファーを送ります。
オファーの内容は、
「魅力的なあなたに、うちの会社を見に来て欲しい!!」
「うちの選考受けて欲しい!!」
というもの。いわば、ラブレターです。
定型メールではないので、学生一人ひとりに向けた文章を書きます。
しかし、当時の私は入社1年目、なにをどう書けばいいのかサッパリ。。
「この学生にとっての会社の魅力...?」
「何をどう書くんじゃい?」
試行錯誤が始まりました。
Iさん
Iさん
Iさん
初稿
この文章で送ろうと
思います!
これじゃダメですね。
修正1
修正したので、
確認をお願いします。
日本語が変です。
修正2
こちらはいかがですか?
間違ってはないけど、
いまいち....
上司
上司
上司
書けません。全く書けません。
上司に却下されるたびに、自分で考えた文章を出しまくる。
しかし、一向にOKが出ませんでした。
アイデアも尽きて、ただ画面を見てひとりでうなっている状態。
気が付くと、1年目にして残業時間が部署内トップを記録していました…。
一体どうすりゃいいんだよ・・・
Iさん
ー壁を乗り越える為に、何を教わったのか?
何を変えたのか?
振り返ってみるとだいぶ壮絶でしたね。
T先輩
ほとんど失敗しかしてなかったです・・・(笑)
Iさん
何が問題だったんだろう?
T先輩
Iさん
当初、自分自身だけで悩んでいた時は、何が問題なのか
全然分かりませんでした。
しかし上司や先輩に悩みを相談する中で、
入社後から言われ続けていた正しい仕事の進め方、
「仕事の基礎・基本」ができていない部分がある
ということが分かってきました。
ここが出来ていなかった!仕事の基礎・基本
①「コミュニケーションは取れない」と思おう
②「なぜ?」を5回、繰り返そう
③「自分の中に正解はない」
④「理想のゴール」を描き、必要な要素を考えよ
なんで、その4つが出来ていないと思ったの?
T先輩
そうですね。1つずつ説明していきます。
Iさん
①「コミュニケーションは取れない」と思おう
これは「自分と他人の認識は、簡単には一致しない」ということです。
撮影場所の連絡をした際、私はこんな推測をしました。
「▲▲で撮影します」と伝えたから、
その場所を通らないでくれるだろう。
でも、実際はその通りにならずに、
撮影中に、人が通過してしまうトラブルが発生しました。
「言わなくても、相手が察してくれる」という
推測で動いてしまうのは危険だと学びました。
今は、「誰に、いつまでに、何をどうして欲しいのか?」と、
「具体的に」伝えるように意識しています。
(例:「撮影があるので、〇時~〇時に、〇〇に立ち入らないでほしい」など)
なるほど。
連絡以外で、この考えが活躍した場面ってある?
T先輩
Iさん
あります。
特に仕事を依頼されたタイミングでは意識しています。
以前やりがちだった失敗として、こんなものがあります。
上司とのやり取り(※例です)
OK
城を作りたい
わかりました!
~~~アウトプットを創る~~~
思ってたのと違う・・
できました!!
作り直し…
え!?
こんなことが起きてしまうのはなぜか?
仕事を依頼されたとき、
どんな「アウトプット」を描いているか?の
すり合わせをやらなかったからです。
Iさん
思い返せば、残業祭りのときには、コレやってました....
仕事が進むにつれてアウトプットがズレていった結果、
余計な仕事を増やしてたんですよね...
依頼されたタイミングでは、依頼者の仕事における理想像を
ざっくりイメージすることはできるかもしれません。
でも、大なり小なりズレはあります。
だから、依頼者が求めるアウトプットを早く正しく出す為には、
依頼を受けた直後に「アウトプットを具体的に確認する事」が
非常に重要です。
この確認こそが、「仕事におけるコミュニケーション」だと思います。
まだまだできていない時もありますが、
前よりはスムーズに仕事を進められるようになったと思います。
② 「なぜ?」を5回、繰り返そう
「なぜ、そう感じたのか?」
「なぜ、その行動をするのか?」
「なぜ、それが必要なのか?」....などなど
と深掘りし、目的・根拠を明確にしようということです。
サンケイエンジニアリングに入社したら、
絶対言われる事だよね。
T先輩
Iさん
ほぼ、毎日言われてます。
最初は「何言ってんの?」って思っていました。
ですが、これの効果がすごかった!!
他の人に、なにかを確認するときも、
自分で、なにかをするときも、使えるんです。
例えば、学生さんへ向けたオファー文を書く場合、
アウトプットは【学生さんが「うちに来たい!」と思う文章】です。
今までは、
「この学生さんなんかいい!」と思ったことを、文章で表す事ができず、
一般的な単語が並んだ、「フツー」で「説得力」のない文章を作っていました。
そこで、
書き出す前に、「なぜ?」をもとに、言いたいことを整理した!
・学生のどんな部分に惹かれたのか?明文化できる
・学生が興味を持ってくれそうなキーワードを選べる
というように、根拠が明らかになり、説得力のある文章が
書けるようになりました!
仕事を進める上で、「なぜ?」は重要なキーワードだと思っています。
“なぜ”この学生さんへ魅力を感じたのか?
⇒「勉強そっちのけで、自分の趣味に没頭した」とあったから
「趣味の話を聞きたい!」というのを素直に伝えよう。
“なぜ”来て欲しいのか?
⇒「異分野だけど、ものづくり超興味ある」とあったから
「見学会でモノづくりの現場を全部見せます」を前面に出そう。
“なぜ”、・・・・ ※同様の深掘りを繰り返す。
③自分の中に正解はない
物事を考える時には、「自分以外の視点を増やしなさい。」ということです。
これもよく言われるね。
T先輩
Iさん
最初は、
「全部自力で何とかしなきゃ」みたいな固定概念が
ありました。
なので、次のような悪循環に陥っていました。
悪循環の一例
自力でやらなきゃ…
ああして
こうして…
希望とちがう
終わらんかった
ただ時間だけが
かかってしまった上に、
残業…
気持ちはわかるかも。
T先輩
Iさん
「自分じゃどうにもならん!」って切羽詰まった
タイミングで「先輩方ならどうしますか?」って
聞いてみたんです。革命でした。
「そんな考え方するんだ!」
「そんなところにフォーカスして考えるんだ!」
と発見の連続です。
これは仕事が面白く思えるようになったキッカケの
1つかもしれません。
Iさん
特に当社の場合、出身の専攻も趣味も志向性も
バラバラな社員が集まっています。
なので同じ質問をしても、
視点が異なった回答が返ってくるんです。
色々な人に話を聞くことで、
たくさんの視点が蓄積されていきます。
その分アウトプットに向けて
色々な解決策を思いつくようになり、
仕事の進みも早くなりました。
好循環の一例
どうしようかなぁ…
他の人の意見も
聞いてみよう
意見交換中・・
1か所直せばOK!
〇〇さんの意見と
△△さんの意見の
良いとこ取りしよう!
お疲れさまでした!
定時で退勤
Iさん
仕事は自分一人で悩まずに、
素直にどんどん意見を聞いて回った方が
早く仕事をこなせるし、毎日新しい発見があるので
仕事が楽しくなると思います。
④「理想のゴール」を描き、必要な要素を考えよ
仕事における「最もベストなゴール」をイメージしてから、
「どうやれば実施可能か?」という考え方をするということです。
やりがちな考え方として、
現状できることの延長線上にゴールを考えてしまいます。
でも、この考えだとできる仕事が増えません。
理想のゴールに必要な要素を考えると、
ゴールを必要以上に小さくしなくて済みます。
初めての仕事でも、できる方法が思いつきます。
そして仕事における理想のゴールを創るには、
これまで紹介してきた3つの能力は必須です。
①細かく確認をしながら、仕事を進めること
②“なぜ?”を繰り返しながら、自問自答をすること
③いろんな人の視点を取り入れること
これを繰り返す事で、
初めての仕事でも遂行できるようになることを学びました。
ー1年目の学びと2年目への決意
最後に、1年目ではどのような学びがありましたか?
上司
Iさん
以前は、「どんな進め方が正解なんだ??」と
悩んでしまって、進めませんでした。
でも、この1年を通して
「答えは自分で創る」ものだと実感しました。
つまり、ゴールに到達するための進め方は
自分から創り、提案することができるんです。
そして、「仕事の基礎・基本」を身につければ
最高のゴールにたどり着くことができる、と学びました。
では、1年目での学びを受けて、
「2年目はこうしたい!今後はこれを目指したい!」
みたいな抱負はありますか?
上司
Iさん
2つあります。
1つ目は、
今まで学んできた4つの事を定着させたい
です。
1年目は、採用業務以外にもたくさんの仕事を経験し、
「仕事の基礎・基本」を実践すると、どうなるのか?
「仕事の基礎・基本」を外れると、どうなるのか?
実務を通じてたくさん体感させて頂きました。
でも、まだまだ実践できていない場面があります。
なので、まずはしっかり定着させたいです。
Iさん
そして2つ目は、より長期的な目標です。
製造現場におけるスペシャリストになりたい
です。
サンケイエンジニアリングの製造現場には
魅力が詰まっています。
初めて加工するもの、難易度が高いもの、
お客さんにとって100%需要があるもの、
そんな製品を加工することができる現場なんです!
そんな現場で活躍したい。
そのためにも、1年目に教わった事は必須だと思います。
「仕事の基礎・基本の定着」による効果
①「コミュニケーションは取れない」と思おう
が定着すると、間違った製造をしない!
事故なし
良品のコンプ君
加工ミスなし
②「なぜ?」を5回、繰り返そう が定着すると、
お客さんに必要な要素の詰まった製品ができる!
欲しいものが
手に入った!
要望通りのコンプ君
これで問題は
解決だ!
③ 自分の中に正解はない が定着すると、
初挑戦の製品も自力で製造する事ができる!
初めての
仕様だぞ?
それでも
できた!
どんな希望にも
応えられる!
④「理想のゴール」を描き、必要な要素を考えよ
が定着すると、
他の会社が諦めた製品も、形にする事ができる!
サンケイエンジニアリング
なら、出来ます!!
助かる!!
Iさん
このように、全てが活きてくるんです。
早く定着させ、より一層活躍できる人材になれればと思っています。
良い目標ですね!
是非、今回の学びを忘れずに
これからも成長を続けてください。
期待していますよ!
上司
続
成長は続くよどこまでも